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子育て

フィンランドの子育て事情。「フィンランド豊かさのメソッド」講演会の記録。

投稿日:2016年1月28日 更新日:

フィンランドといえば、森と湖、サンタクロース、ムーミンなどが思い出される北欧の国。
福祉が充実しているイメージがすごくありますね。

そんなフィンランドの豊かさ、子育てについての講演会フィンランド 豊かさのメソッド」を聞きに行ってきました。

子育て支援がどれだけ充実しているのかとても興味あったんです。

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フィンランドってこんな国

講師は堀内都喜子さん。フィンランド大使館広報部のプロジェクトリーダーです。

縁あってフィンランドに留学し、博士課程を取得されています。

なんとフィンランドって大学院まで無料で進学できて博士課程を取得できるんですって!!しかも留学生も!!

すごいですよね。
堀内さんも無料で進学できると勧められてフィンランドに行ったとのこと。

 

さすがに留学生については有料化するとの議論がかわされていて、近々(もうなってるのかな?)無料ではなくなるそうです。

それでも、自国の学生は学費無料で生活費(月5万)も支給されるってかなり教育に力いれてますよね。

もちろんそのぶん国民は付加価値税24%を負担していたりと、税金もたくさん納めています。

でもね、「毎月もらえるお金で生活していく」という考え方で暮らしているので貯金はあんまりしないそう。

子ども一人につき何百万、私立に行けば何千万とかかる教育費を産まれた時からコツコツ貯金する日本とはえらい違いです。

なんかこう、国の将来を担う子ども達が大切にされているんだなって感じしますね。

さらに。
フィンランドで充実しているのは教育制度だけじゃありません。

「お母さんにやさしい国ランキング2013&2014」1位!
「男女格差ランキング2013&2014」2位!

女性の社会進出も高い国なんですよ。

「お母さんにやさしい国ランキング」は母子の健康や教育、女性の活躍や政治への参加などを総合的に評価したもの。

残念ながら2015年はノルウェーに1位を譲ってしまい2位だったそうです。北欧強し!

 

「男女格差ランキング」は男女平等の度合いを評価し、格差が少ないほど上位となるランキング。

いかに男性と同じように働く女性が多いかってことですよね。

税制も日本のように扶養控除などはなくって、夫婦分離課税。

男性も女性も働くことがあたりまえの国なんです。

これ、どちらも日本は100位台と下から数えた方が早いです...。

 

子どもを産んでも女性が働けるフィンランド。どんな子育て支援を行っているの?

フィンランドの出生率は約1.8%。日本は0.8%。

単に出生率が高いだけじゃなくって女性のほとんどがフルタイムで働いています

核家族化も進んでいて、ほぼ100%の家庭が核家族。

核家族で共働きなのに出生率が高い。その秘密は手厚い子育て支援にありました。

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えっ!父親休業!?

父親休業。
耳慣れない言葉ですよね。

子育て支援のひとつである休業制度には「母親休業」「親休業」「父親休業」があるんです。

親休業は父親と母親のどちらが使ってもよくって、全部取得することが可能

 

父親休業はなんと8割の男性が取得!
父親休業とらないと「冷たい人」なんて職場で言われちゃったり、離婚の原因になることもあるほど。

うらやましいですね
子どもが産まれて間もない頃に夫婦で子育てができるってすごくいい体験だと思います。というか、そうあるべき。

制度があっても日本のように活用されてなければ全く意味がないけれど、この取得率はすごい。

ちなみに制度ではないですがワークライフバランスも理想的なんですよ。
在宅勤務28%!有給100%消化!夏休みは4週間!!!

残業するには面倒な許可が必要なのでみんなしない。早く帰る人が優秀!!

あー、素敵だ。

 

出産後の家族も気遣うネウボラ制度

これ、すっごくいいなと思った制度です。
ネウボラっていうのは日本語にすると「出産・子育て支援センター」みたいなもの。

日本では妊娠したら産婦人科に行くけれど、フィンランドではまずネウボラに行きます。
そこで保健師や助産師の検診を受ける仕組み。

おもしろいのが、出産してからも子どもが小学校に行くまで同じネウボラに通うんです。
産まれる前から見てくれていた同じ保健師が担当するの。

だからどんな風に産まれてきた子どもなのかもわかっているし、家庭環境もよく知っている。
こういうところで子どものことを診てもらえたらすごく安心できますよね。

出産後の検診は1歳になるまでは毎月あって、一家族につき40分~1時間かけて診てくれる。
子どもの成長ももちろんみるけど、家族全体のことをケアしてくれるんです。

「子どもが産まれて、夫婦で困っていることはない?」とか「夫婦二人の時間は持ててるの?」とか。
毎回両親にアンケートをとって、保健師が対話をして母親と父親のサポートをするんですって。

「子どもの健康や幸せは両親の健康と幸せのもとに成り立つ。」という考え方なんですね。

ネウボラの保健師は親しみをこめて「ネウボラおばさん」と呼ばれていて、家族のように信頼関係がある。
家族のようだけど家族じゃないから話せることもたくさんある。

こうやって子育てを家族単位でサポートするのってすごくありがたい。
日本だと子どもが産まれたら産婦人科からは足が遠くなり、子どもに何かあったら小児科へ。

母親がつらい時に自分のことを相談できる場所ってあんまりないですよね。ましてや父親のことをケアしてくれるところなんてない。

そういった施設があって、しかも妊娠中から見てくれている気心の知れた専門家に家族のように話を聞いてもらえる。
これは子育てする上でものすごく大きな助けになるよなあと感心しきりでした。

子育てなんて誰もが初めて経験するもの。
命を育てるわけだからかなりの大仕事です。

それを行う母親、父親のことをちゃんと見てくれる場所、ネウボラ。心の拠り所があるってとても大きな救いですよね。
うらやましいな。

とは言っても「妊婦が病院で医師の診察を受ける回数」では日本の方が恵まれています。

フィンランドでは妊婦健診のほとんどをネウボラに通うので医師の診察を受けるのは2~3回くらい。
日本は10回以上は病院に通って医師の診察を受けますもんね。

どちらがいいとは一概に言えないけれど、妊娠・出産・育児を総合的にサポートしてくれる仕組みっていいなと思いました。

日本の施設は妊娠出産と育児が独立して切り離されている印象ですね。

 

母親手当のひとつである育児パッケージ

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子供服売り場の写真みたいですが、これはフィンランドで出産するともらえる「育児パッケージ」の中身です。

服や下着、スタイ、絵本、母乳パッドなど育児に必要なものが一通り、約50ものアイテムが入っています。
まさに北欧って感じのデザインでかわいい!

入れ物になっている箱自体がベビーベッドとしても使えるようになっていて、マットレスなんかも入っています。
この発想すごい!

母親手当は第一子だと140ユーロの現金か、この育児パッケージのどちらかを選ぶんです。
第一子だと8割の家庭が育児パッケージを選ぶみたいですよ。

これは無料で支給されるものなんだけど、ネウボラか医療機関での妊婦健診を受けた人がもらえるようになっています。
言葉は悪いですが「妊婦健診を受けてもらうためのエサ」なんですね。

これがとても好評で、今ではほぼ100%の妊婦が検診を受けるようになったとか。
それによって妊婦や乳幼児の死亡率も大きく改善されています。

出産した人もうれしいし、検診を受けてもらえるようになって国もうれしい。素晴らしい仕組みだと思います。

 

まったく同じものではないけれど、この育児パッケージ、日本でも買えるんですよー!!

その名も「フィンランド・ベビー・ボックス」。

約48点ものベイビー用品が入った新しいパパ・ママへのスターター・セットです。

産まれた季節を選ぶことができるので、中身は使えるものばかり。

そろえなきゃいけないたくさんのベビーグッズを一度にそろえられて、しかもかわいいと評判です。

>>フィンランドから届くムーミンのベイビー・マタニティーグッズ!

 

フィンランドが社会福祉や教育に力を入れている理由

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フィンランドの人口は約540万人。北海道の人口くらいですね。

少ない人口で国としての力をつけていくには、みんなが健康でみんなに働いてもらわないといけない。
その為に国民の教育水準を高くして、女性も働きやすいような社会をつくる必要があるんです。

さらに、フィンランドは生活環境も厳しい。
夏は「白夜」で夜中もずーっと明るいかわりに、冬は昼間でも真っ暗。お昼の11時くらいにちょっと明るくなって午後1時にはもう暗くなりはじめてしまうんですって。

そうするとうつ病など体調を壊す人も出てくる。

残業なしだったり休暇が多かったりするのは、体を休ませないと健康を保てないからでもあるんですね。
早く家に帰って、スポーツやったり睡眠の時間に充てたりしているそうです。

特に冬は暗いから大人でも8時間から9時間は寝るとか。

あとは、社会人でも勉強している人が多い。

勉強できる時間があるからなんだけど、職を得るためでもある。
フィンランドは失業率の高い国なので、資格をとるなど自分で学んでいかないといけないんですね。

 

生活するうえでいろんな手当が出たり、教育費がかからなかったり、子育て支援が手厚かったり。

そこだけ見ればすごくよく見えてしまうけれど、その裏にはそうしなくちゃ立ち行かない事情がある。

この流れがわかったことが、今回講演を聞いての一番の収穫でした。
楽な暮らしではないけれど国をあげて手を尽くした結果が、出生率の高さや様々なランキングの上位獲得なんですね。

 

まとめ

フィンランドの取り組みは日本でも取り入れられるようになってきていて、たとえば浦安市では育児パッケージを参考に「育児バッグ」を作ったそうです。

他国の成功事例を取り入れるのはとてもいいことだと思います。だけど仕組みだけを取り入れるのではなくて、フィンランドのようにどうしたら自国のかかえる問題を解決できるのか、国民がよりよい暮らしをするにはどうしたらいいのかを試行錯誤していく姿勢を見習うことが一番大事。

それにしても。
大人になるとこういう学びが面白いですね。

フィンランドのことを知ったところで直接自分の生活になにか役立つわけじゃない。
だけど自分の知らない世界の話を聞くと視野が広がります。

講師の堀内都喜子さんは「フィンランド 豊かさのメソッド」という本を出されています。

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