新しく住む町で家を探すときは、ぜひ地名にも注目しましょう。
なぜなら、地名はその土地の災害リスクを教えてくれるから。
過去にその土地がどんな災害を受けてきたのか、地名として残されていることが多いのです。
まさに先人の教え!使わない手はありません。
この記事では、避けたい地名を紹介します。
家探しの時に照らし合わせてみてくださいね。
津波被害、台風・豪雨による大きな災害があった地域
水に関する文字
川、池、浜、津、洲、浦、沢、沸、泉、井、江、沼、清水、など
低地や湿地帯、海や川の近くを表す文字
浅、深、崎、戸、門、田、谷、草、洞、窪、下、瀬、堰、新田、釜など
過去に津波被害があったり、大雨で河川の氾濫が起きた地域には「水に関する文字」や「低地・湿地帯・海や川の近くを表す文字」が地名に使われています。
特に低湿地の場所は、地盤がゆるかったり、液状化する可能性も高いですね。
水の災害以外にも、地震での建物崩壊などにつながります。
地名をヒントにする時に気を付けたいのが、使われる漢字そのものではなくて「読み方」に意味が込められていることがあるということ。
例えば、水がたまりやすい「窪み(クボみ)」という漢字の他に、同じような読み方をする「久保(クボ)」が使われていたりします。
土砂災害が発生している地域
谷や谷の上側・窪地に関する文字
谷、谷津、谷地、峡、入、江、沢、洞、窪、久保、山、岳、峰、曽根、岡、など
がけ・斜面を表す文字
坂、垂、欠、岸、傾、崩、刈、日向、日陰、裏、腰、など
土砂が流れている様子を表す文字
蛇、竜、龍、蛇抜(じゃぬけ)、蛇崩、など
谷やがけなど、地滑りやがけ崩れのリスクがある土地には、土地の形状を表す文字が使われています。
これらの文字入っている地名では、過去に大規模な土砂災害が発生している場合があるので注意!
特に、土砂が流れていく様子を表している字を用いた地名の「龍」などは、増水した川が荒れて蛇行していく様子を例えたものなんだとか。
新しい地名になって住所の表記には残っていなくても、近所の公園の名前にこういった文字が使われているなども気をつけてみてくださいね。
地形が崩壊したことのある地域
津波によって浸食された地形を表す文字(カマ)
釜、竈、鎌、窯、鶴、など
地すべりで土地が空いたことを意味する文字(スキ、ツキ)
杉、助、管、月、附、など
えぐれた土地を意味する文字(クラ)
倉、蔵、鞍、暗(がけ、深い谷、絶壁の意味)、など
水害や地すべりなどによって地形が崩壊してしまったことのある土地にも、共通の文字が使われています。
「釜(カマ)」は古語の「噛マ」に通じる言葉で、津波によって浸食された地形を表します。
例にあげたようなカマ、スキ、ツキ、クラなどは漢字そのものよりも読み方が重要であり、読み方の同じ他の漢字が当てられていることもあります。
見栄えが悪いという理由で、「クラ」のつく地名に「桜」という字を新しく当てはめている場合もあるので、覚えておいて損はないかも!
埋め立てた土地
ウメ、ウマと読む文字
梅、埋、宇目、馬、など
土を盛って埋め立てた土地や、地すべりで埋まったことのある土地には「ウメ」「ウマ」と読む字が使われています。
再び地すべりを起こす可能性や、地震などで液状化する可能性のある土地です。
イメージをよくしたい土地
新しい地名によくある字
新田、押切、日の出、○○ヶ丘、○○台、緑、など
合併などで新しく地名がつけられたり、イメージをよくするために古い地名を上書きされたりした土地もあります。
全てがそうとは限らないけれど、過去の災害を連想させにくくなっている場合があるんです。
桜ヶ丘、緑ヶ丘、松ヶ丘、若葉町、朝日台、桜台、などは新しい地名として付けられることが多いです。
特に「緑」のつくもの(緑ヶ丘など)は造成地によくある地名。
土を盛って土地をつくっていることが原因で地すべりや液状化が起こる可能性があります。
まとめ
地名には古くから住む人々の「危険に気をつけて」という願いが込められています。
防災知識のひとつとして、知っておきましょう。
ハザードマップを使って住まいの危険を知っておくのと同時に、こういった人々の知恵の恩恵にあずかることもしていきたいですね。
今回は様々な災害があったことを意味する地名を紹介しましたが、同じ文字が使われていても全ての地名があてはまるわけではありませんので、その点はご容赦くださいね。
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