地方に引っ越したら使っている銀行の支店もATMも無くて困った。
銀行口座が増えると住所変更手続きが面倒。
一度はこんな体験をした転勤族は多いと思います。
そのたびに「転勤族にとって最も使いやすい銀行はどこだろう?」と考えるものの、数ある銀行を調べる手間からつい後回しにしてしまったりしますよね。
わたしもそうでした!
そこで、転勤族にとって使いやすいおすすめの銀行を徹底調査することにしました。
- 転勤族が使いやすい条件にあてはまる銀行はどこか
- よく聞く「ゆうちょ銀行が便利」は本当か
- 実際に他の転勤族はどこの銀行を使っているのか
- 気になるネット銀行のことが知りたい
これを読めば、いまよりも条件のよい銀行が見つかって、転勤生活を整える一歩を踏み出すことができるようになります。
転勤族が使いやすい銀行の条件とは?
使いやすい銀行を選ぶためには、何を求めているかをはっきりさせておくことが必要です。
まず、引越しの多い転勤族が求める銀行の条件を洗い出しましょう。
ポイントは、「全国どこにいても使える」ということですよね。
引っ越しの際の変更手続き、日常で使うお金のおろしやすさがポイントになってきます。
さらに、人によっては以下の条件が必要な場合もあるでしょう。
海外転勤の可能性があるなら、海外送金のできる銀行を利用しておくと便利です。
また、将来的に住宅を購入して単身赴任の形態を予定しているなら、住宅ローンが組める銀行がいいですね。
給与が入金されていたり、口座を長年しっかりと使っている実績があると、住宅ローンの金利交渉も有利に進めることができます。
ゆうちょ銀行最強説は本当か?
銀行の中で全国に一番多く支店があるのがゆうちょ銀行。
そのため、通帳でお金の管理をしたい転勤族におすすめの銀行と言われます。
そんなゆうちょ銀行が本当に転勤族に適した銀行なのか、調べてみましょう。
店舗数を比べてみる
都市銀行とゆうちょ銀行の店舗数を見ると、その差は歴然!
ゆうちょ銀行 約24,000店舗
みずほ銀行 558店舗
三菱東京UFJ銀行 804店舗
三井住友銀行 1,018店舗
りそな銀行 341店舗
埼玉りそな銀行 135店舗
店舗数が圧倒的に多いだけじゃなく、人口の少ない地域にも店舗があるのがゆうちょ銀行の特徴です。
それに対して都市銀行は、都市部に店舗が集中しています。
例えば都市銀行の中で一番店舗数の多い三井住友銀行でも、東北6県で店舗があるのは仙台の1店舗のみ。
宝くじ事業のため地方にも店舗が多いみずほ銀行でも、東北6県には10店舗しかありません。
ゆうちょ銀行のサービス内容
店舗数では他の銀行に圧倒的な差をつけたゆうちょ銀行。
ではそのサービス内容はどうでしょうか。
日常使いするのには、十分!
お金の出し入れや、公共サービス・定期的に支払うものの口座振替など、生活費の管理には過不足ないですね。
あまり知られていないかもしれませんが、インターネットサービスもあります。
通帳残高の確認や、振込手続きなどをネット上で行うことができます。
さらに見ていきたいのが、資産管理としてのサービス。
なるほどなるほど……!
資産管理サービスも展開していますね。
資産運用や確定拠出年金など、資産を増やすことで守る対策をとることもできます。
ただ、個人的には投資信託やiDeCoの品ぞろえ、手数料などが他の銀行と比べると劣る印象。
独自の住宅ローンや、外貨預金などの取り扱いもないです。
資産管理にも力を入れていきたい場合には、物足りなさを感じるかもしれません。
実際に転勤族はゆうちょ銀行を使っているの?
ここまで見てきて、ゆうちょ銀行は日常使いにはとても使い勝手がよい銀行ということがわかりました。
実際に転勤族がゆうちょ銀行を使っているのかどうかが気になりますよね。
そこで、Twitterでアンケートをとってみました。
Q.転勤族の方に質問です。メインバンクはどこを使っていますか?
A.
都市銀行 33%
地方銀行 11%
ゆうちょ銀行 42%
ネットバンク 14%
(合計73票)
【転勤族のみんな、教えて!】
— れみふく@書く転妻 (@remifuku_) April 16, 2021
メインの銀行口座はどこを使っていますか?
自分の口座の見直しも含め、最適解はどこなのか考えたくって。
結果は、ブログ記事にしてみなさんにシェアしたいです。
都市銀行、ネットバンクの場合、もしできたら銀行名を教えてもらえると大変参考になります!#転勤族
結果は、ゆうちょ銀行が42%でトップでした。
やはり、「どこにでもある便利さ」がよくて使っている転勤族が多かったです。
第2位が都市銀行。
都市銀行を使っている方の意見としては、「もともと持っていたから」という理由が多い印象でした。
実際にわたしも、独身時代から使っている都市銀行をそのままメインバンクとして使っています。
手続きをやり直すのが面倒で……!
ただ、「地方には支店もATMもなくて不便」という声がたくさんあがったので、不便を感じつつもそのままになっているお仲間が多いようです。
第3位となったのが、ネットバンク。
メインバンクとしては14%の支持率とあまり人気のなかったネットバンクですが、「とても良いです」と口コミが多かったのが特徴です。
メインバンクではないけれど、サブバンクとして使っているという声も聞きました。
ゆうちょ銀行にはないサービスをネットバンクで補う、という使い方も良さそう。
というわけで、ネットバンクについて少し詳しくみていきましょう。
ネットバンクいろいろ。自分に合う銀行を探そう。
ネットバンク(ネット銀行)とは、インターネット専業銀行のこと。
「インターネット上でのみサービスの提供を行う銀行」とされ、店舗はないか、あってもごくわずかです。
通帳も発行しません。
全ての手続きがオンラインでできるので、住所変更などもさっと済ませることができます。
店舗運営費や人件費がかからないため、金利が高く手数料が安いのが魅力。
コンビニなどの商業施設と結びつきの強いネットバンクは、全国にある店舗にATMを設置して決済サービスを提供しているという特徴もあります。
2021年4月現在、日本で営業しているネットバンクは9行。(金融機関コードに準ずる)
- PayPay銀行
- ソニー銀行
- 住信SBIネット銀行
- 楽天銀行
- auじぶん銀行
- 大和ネクスト銀行
- イオン銀行
- ローソン銀行
- セブン銀行
都市銀行やその他の銀行でインターネットサービスが充実しているところもネットバンクと同じような使い勝手の良さがありますが、「金利が高く手数料が安い」ネットバンクの特徴を活かすことを踏まえて、この記事では上にあげた銀行にしぼって紹介していきますね。
実際に「使ってるよー」と口コミをいただいたのも、上にあげた銀行が多かったです。
使っている、と教えていただいた口コミの中で多かったネットバンクを3つ、くわしく見ていきましょう。
楽天銀行
転勤族はどこをメインバンクにしているか、のアンケートをとった時に、コメントで一番多かったのが楽天銀行でした。
お金を引き出すのと、振り込みの手数料が安いのが日常生活ではかなり助かります。
手数料無料の回数は預け入れている金額によって変わるけれど、最低でも10万円の残高があれば引き出しも振り込みも1回ずつは無料になります。
そして、提携している銀行ATMが多いのが転勤族にとっては最大の魅力。
どこの土地に行っても入出金しやすいですから。
提携しているATMは、これだけありますよー。
- セブン銀行
- ローソン銀行
- イーネット(ファミリーマート、その他コンビニ)
- イオン銀行
- みずほ銀行
- 三菱UFJ銀行
- ゆうちょ銀行
- Patsat(大阪周辺の駅に設置されているATM)
- ビューアルッテ(JR東日本の駅に設置されているATM)
各コンビニとゆうちょのATMが使えるってだけで、十分なくらいですよね。
ゆうちょ銀行と楽天銀行は他にも連携しているサービスがあって、ゆうちょ口座から楽天口座への入金は手数料無料(本人の口座間のやりとりに限る)だったりもします。
生活に密接したサービスでいうと、年金受け取りが可能(国庫金の取り扱い)、Pay-easy(ペイジー)対応しているところも便利です。
ネットバンクでペイジー対応しているところは実は少ないんですよね。
自動車税などの支払いがラクになりますよ。
楽天証券と提携していて、資産運用サービスが充実しているのもポイントです。
貯まった楽天ポイントで投資もできるよ!
表でまとめておきましょう。
手数料 | 引き出し手数料 月に最大7回無料 振り込み手数料 月に最大3回無料 |
提携ATM | セブン銀行 ローソン銀行 イーネット(ファミリーマート他) イオン銀行 みずほ銀行 三菱UFJ銀行 ゆうちょ銀行 Patsat ビューアルッテ |
国庫金受け取り (年金、国税還付金など) | 可能 |
Pay-easy(ペイジー) | 可能 |
口座振替サービス | 150社以上利用可能 |
提携証券会社 | 楽天証券 |
資産運用サービス | 外貨預金 投資信託 FX その他 |
ローン | 住宅ローン 教育ローン その他 |
海外送金 | 取り扱いあり |
専用アプリ | あり |
イオン銀行
イオン銀行も、使っているよ!とのコメントが多かったです。
イオン銀行も、ATM手数料が無料で使える場所が多いです。
ゆうちょのATMが無料で使えればほぼ困らないし、仮に手数料のかかるATMを利用してもキャッシュバック制度があるのは嬉しいですね。
イオンで買い物することが多いなら、イオン銀行のメリットを最大限に活かせるはず。
イオン銀行のキャッシュカードはイオンクレジットカードと一体になっているものがあるので、カードの枚数を減らしたいイオンユーザーと相性がいいです。
そして、イオン銀行の最大の特徴がネットバンクでありながら全国150以上の店舗があること。
イオンの営業時間内であれば窓口での相談ができます。
土日祝日に窓口で投資相談やローンの相談などができるのは、共働き家庭にとっても使い勝手がよさそうです。
表でまとめておきましょう。
手数料 | 入出金手数料無料(提携ATM) 振り込み手数料 月に最大5回無料 |
提携ATM | イオン銀行 ゆうちょ銀行 みずほ銀行 三菱UFJ銀行 |
国庫金受け取り (年金、国税還付金など) | 可能 |
口座振替サービス | 190社以上利用可能 |
資金運用サービス | 外貨預金 投資信託 金銭信託 確定拠出年金(iDeCo) ロボアドバイザー その他 |
ローン | 住宅ローン 教育ローン その他 |
専用アプリ | あり |
住信SBIネット銀行(すみしんエスビーアイ)
最後に紹介するのが住信SBIネット銀行です。
住信SBIネット銀行の魅力は、手数料の安さ。
最大無料回数が多いのが特徴ですが、それを超えてしまった場合の手数料も安いのです。例えば入出金手数料は110円、他の銀行あての振り込み手数料は157円ですみます。
それから、転勤族に使い勝手がよさそうなのが定額自動入金サービスですね。
このサービスを使うと毎月決められた日に定額を他の銀行口座から住信SBIネット銀行口座にうつすことが、無料でできるのです。
給与振り込みを都市銀行やゆうちょにしたまま、住信SBIネット銀行を活用できるね!
実はこの定額自動入金サービスは、イオン銀行にも同様のものがあります。
住信SBIネット銀行にお金をうつすメリットとしてあげられるのが、次の2つ。
- 目的別口座で口座を複数持てる
- SBI証券と連携させて資産運用ができる
ふつう、ネット銀行ではひとつの名義で複数の口座を作ることはできないけれど、住信SBIネット銀行では5つまで口座を分けて持つことができます。
家計管理に便利ですね。
それから、手数料の安さと商品の品ぞろえで業界トップクラスのSBI証券口座と連動させることができます。
教育費や老後資金など、賢くお金を運用したい子育て世代は活用したいところです。
手数料 | 入出金手数料 月に最大20回無料 振り込み手数料 月に最大20回無料 |
提携ATM | イオン銀行 セブン銀行 ゆうちょ銀行 イーネット(ファミリーマート他) ローソン銀行 ビューアルッテ |
国庫金受け取り (年金、国税還付金など) | 可能 |
口座振替サービス | 100社以上利用可能 |
資金運用サービス | 仕組預金 外貨預金 SBIハイブリッド預金 FX ロボアドバイザー 純金積立 その他 |
ローン | 住宅ローン 教育ローン その他 |
専用アプリ | あり |
まとめ
現状は、ゆうちょ銀行か都市銀行を使っている転勤族が多いです。
しかし、みんなが快適に使えているわけではなく、不便さも感じながらのそのままになっている人も多いですね。
- 思い切ってメインバンクを変えてみる
- メインバンクはそのままで、使い勝手のよい銀行をサブ銀行として活用する
このどちらかをすることで、銀行口座の数を減らしつつ、今よりももっと上手に銀行を活用することができるでしょう。
個人的には、利用者の多かったゆうちょ銀行と、ネット銀行の組み合わせがおすすめです。
店舗があり教育機関の引き落としなど使える場面の多い守りのゆうちょと、手数料が安く資産運用に便利な攻めのネットバンク。
お互いにないところを補える組み合わせで、転勤生活を支えてくれることでしょう。
コメント